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2015年07月13日

ガソリンを雑草や間伐材から作る






ガソリンを雑草や間伐材から作る

大地に緑をもたらす植物は光合成の際、大気から二酸化炭素(CO2)を取り込み、燃えたり腐って分解するときにCO2を出す。植物は大気中のCO2を地表に一時貯蔵するタンクとも言える。とすると、植物から燃料を作れば、燃える際に出るCO2は、もとは大気中にあったものだから、CO2収支はプラス・マイナスゼロ。一方、石油や石炭を燃やして出るCO2は大気にとって“純増”になる。

それなら石油より植物から作った燃料を使った方がよいということで、バイオ燃料の製造が盛んになってきた。最大の問題は原料だ。現在、トウモロコシの実や大豆、サトウキビから作られているが、これらは私たちの食べ物で、家畜飼料にもなっている。望ましいのは、利用価値が低い雑草や間伐材、人間や家畜が食べ物としないトウモロコシの茎やサトウキビの絞りかす、稲わらなどを原料に、高効率で(あまりエネルギーを投入せずに)安価に燃料を作ること。そのための技術開発に世界各国がしのぎを削っている。

製造法は何種類も知られていて、経済性に優れた製造技術もすでに見つかっているという。日本でも小規模ながら商業生産が始まっており、そうした現状もあわせて紹介する。


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2015年06月21日

見えた!奇妙きてれつ量子の世界






見えた!奇妙きてれつ量子の世界

掲載日:2009年8月26日

物理学者アハラノフの名は知らなくても、「アハラノフ・ボーム効果」という言葉は聞いたことがあるかもしれない。1980年代、日立製作所の研究者である外村彰氏が検証に成功し、ノーベル賞級の成果として注目を集めた。50年前、この効果を量子力学の建設者の1人、ボームとともに予言したのが当時20代のアハラノフ氏(右は近影)だった。

後年、氏はもう1つの予言をした。これまで「決して見ることはできない。見たら壊れてしまう」と誰もが信じてきた量子の世界を、壊れないようにこっそり見る方法があるというのだ。これを「弱い測定」と呼ぶ。しかも、ある種の実験装置(干渉計)の中で起きている現象(左上はイメージ図)について、弱い測定を行うと、粒子が特定の場所に存在する確率が「マイナス1」になるという。

確率というのは、本来0と1の間の値しかとり得ず、その予言は一見不可解だが、このほど日本とカナダのチームがそれぞれ実験で確かめた。

量子力学の実像に迫る今回の特集は3本の記事で構成。第1部「存在確率マイナス1 天才アハラノフの予言」ではアハラノフ氏が疑問符を突きつけた今日の量子力学の“常識”について解説する。量子力学が語る世界とはどんなものか、なぜ見ることはできないと考えられるようになったのか、その歴史的経緯を振り返る。またアハラノフの予言を巡る近年の動きを紹介する。

第2部「宇宙の未来が決める現在」はアハラノフ氏へのインタビュー。量子力学の固定観念を覆した予言の詳細について本人が語っている。また、氏が提唱する弱い測定の概念は、量子力学と一般相対性理論を総合的に理解するための有力な手がかりになる。この点について、東京工業大学の細谷暁夫教授らに解説いただいた。

第3部「量子の“開かずの間”をのぞき見る」では、存在確率マイナス1を観測した実験について、当事者である大阪大学の井元信之教授(左下)らに寄稿いただいた。
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2015年06月20日

IBM天才技術者が挑むメモリー






IBM天才技術者が挑むメモリー

掲載日:2009年8月21日

ハードディスクドライブ(HDD)という言葉はかなり知られるようになった。かつてはもっぱらパソコンの内部メモリーとして使われていたが、今やビデオカメラやビデオレコーダーでHDD内蔵をうたう製品が広く出回る。

HDDは高速回転する磁気ディスク上に磁気ヘッドを使ってデータを書き込み読み出す。大量のデータを電力なしで保存できるが、半導体メモリーより動作速度が遅い。高速回転するディスクに磁気ヘッドがぶつかって壊れる(クラッシュする)こともある。そこでHDDのように記憶保持に電源不要でありながら高速動作しクラッシュの恐れがない新型メモリーの開発に電機メーカーはしのぎを削っている。

そうした夢のメモリーの1つがレーストラックメモリー。極細ワイヤの磁化の形で情報を記録、その磁気の状態をワイヤ上で自由に移動させて、固定磁気ヘッドで読み取り書き込みをする。ヘッドもワイヤも動かないのでクラッシュの心配がなく動作も高速だ。

発明者は米IBMのパーキン氏。HDDの記録密度の飛躍的向上に道を開いた天才技術者で「フェロー」という同社技術職の最高ポストにある。その氏自ら、レーストラックメモリーの仕組みや魅力について解説している。
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